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仕組みは人を守れるか

  • 1月27日
  • 読了時間: 2分

更新日:14 時間前




私たちが生きる社会や仕事の現場では、様々な「仕組み」があることが前提になっています。

しかし私たちがそれを日常の中で意識する機会は、ほとんどないかもしれません。

法律、基準、制度、役割。産業医もまた、働く人を守る「仕組み」の一部として設計されました。

産業医制度が整えられてきた背景には、高度経済成長期の工場労働、有機溶剤や粉じんによる職業病の問題があり、職業病対策としてのじん肺法や有機溶剤中毒予防規則などの規制が一つの体系に整理される形で、1972年に労働安全衛生法が制定されました。

長時間労働も増え、さらに2000年代になるとインターネットの普及、情報化社会となり、主な労働リスクもメンタルヘルスへと移り変わり、2015年にはストレスチェックが導入されました。

このように産業構造が変化するにつれて、労働リスクの変化もあり、それに伴って産業医として求められる内容にも変化がみられます。

「仕組み」という固定化したシステムの中で変化を捉えて対応すること。

それは新たな仕組みを増やすことかもしれないし、バラバラにあった仕組みを統合することかもしれません。

産業医は、働く人を守る仕組みの中で働く存在です。法律に基づき、役割と責任の範囲がある程度定められていると同時に、さまざまな仕組みからこぼれ落ちる人を、最初に目にする位置にもいます。

仕組みは人を守れることもあるし、守れないこともある。その境界に立つのが産業医であり、仕組みでは触れられない命の尊厳に触れる仕事だと思っています。

 
 
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